サカタとインドネシア政府が「サンパチェンス」の遺伝資源利用に合意

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160406_1サカタのタネが開発・販売する「サンパチェンス 」(サカタのタネHPより引用)

 

サカタのタネとインドネシア政府は、園芸用草花「サンパチェンス」で生物多様性条約(Convention on Biological Diversity、以下CBD)に基づいて遺伝資源を利用していくことに同意したと発表した。CBDに基づく資源国と種苗会社の合意は、世界でも数例しかないという。

 

サンパチェンスはCBDに基づき、サカタとインドネシア農業研究開発庁が共同で開発した。インドネシアに自生するインパチェンス属の野生種を素材として利用している。

 

06年の販売開始以来、サカタは売上の一部をインドネシア政府に還元している。今回の合意を踏まえ、同国への技術支援も行っていく。

当社は今後5年間、インドネシア鑑賞植物研究所(Indonesian Ornamental Crop Research:IOCRI)に対する育種サポートを行います。当社のブリーダーがIOCRIに育種技術をレクチャーするほか、両者はインドネシア国内の新たな遺伝資源の発掘に向けて共同収集、共同評価・選抜を行っていく予定です。なお当社のサポートによってIOCRIが新しく得た優良な品種については、当社に優先的に商品化する権利があります。

(プレスリリース「生物多様性条約に基づく『サンパチェンスⓇ』の遺伝資源利用に合意」より引用)

 

現在、サンパチェンスは日本、ヨーロッパ、南北アメリカなど世界で約30品種が販売されている。累計販売総数は1億円を超えており、世界的に普及し始めている。国内でも、発売10周年を記念し栽培相談キャンペーンを行うなど、サカタのタネは普及に力を入れている。



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