井関農機がモデル植物工場オープン 光合成機能の診断による、生育変化の早期見える化も

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井関植物工場モデル植物工場の外観(画像:井関農機

 

3月18日、井関農機は植物工場の研究・実証実験のための施設として「モデル植物工場(ISEKI High-tech Greenhouse) 」をオープンさせた。同工場は、軒高5mの、太陽光を利用したダッチライト型のガラス温室。ICTによる栽培管理、環境管理を行い、先端技術の開発や社内外の人材育成を推進する。

 

プレスリリースによると、植物の光合成機能を日々診断する「植物開発診断装置」を工場内に設置するようだ。

国立大学法人愛媛大学様との共同研究・開発により誕生した植物の光合成状態を自動で診断する植物生育診断装置や、複合環境制御装置等の先端技術を活用した栽培管理、環境管理型モデル植物工場として研究・実証を行ってまいります。

 

「植物開発診断装置」を使うことにより、植物が持つ光合成機能を日々計測・数値評価することで、目に見える変化が出る前に生育不良等の変化を検知できる。

 

160331_1_2(井関農機HP「植物生育診断装置」より引用)

 

診断から計測までは、下記の流れだ。

①装置(下記画像参照)が、夜間、パイプレール上をタイマー制御で走行し撮影・計測

②計測結果が、自動でグラフ化・マップ化

③現場の状況や他装置で計測した環境情報とあわせて分析することで、栽培環境や生育の変化に素早く対応できる

 

160331_1_1

 

160331_1_3②計測結果のグラフ化・マップ化(井関農機HP「植物生育診断装置」より引用)

 

 

どうやって”光合成機能”を計測するのか?

 

植物は葉緑素(クロロフィル)で光を吸収し光合成を行うが、使いきれなかった光の一部を赤い光に変換して発光する
光合成が上手く出来ていない(=生育不良になる可能性がある)と、より多く発光するようになり、これを撮影し解析することで植物の光合成機能を診断することができるようだ。



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