直径50センチの巨大キャベツ「札幌大球」が復活

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直径50センチを超える特大サイズのキャベツ「札幌大球(たいきゅう)」の生産が昨年より復活している。札幌の伝統野菜として知られていたが、栽培に手間がかかり日持ちの悪さから生産する農家の数が減り一時は消滅の危機にあった。しかし今では有名お好み焼き店の材料に使われるなど、復活の兆しが見え始めている。

 

 

かつては隆盛をほこった札幌大球

 

札幌大球は主にニシン漬けに使われてきた。明治初期にアメリカから持ち込まれて、昭和初期には北海道産キャベツの約半分を占めるまでになった。しかし、収穫までの140日(一般的なキャベツは約80日)もかかること、現代人の生活に合わない重くて大きいサイズなどの要因から生産が激減。

 

石狩市などでは栽培が続けられているが、発祥地の札幌市では栽培が途絶えていた。市のJAが昨年から3件の農家に委託して試験的に栽培を復活させた。

 

 

地元有志やお好み焼き店がPR

 

秋には有志による「札幌大球応援隊」を結成した。1口4,000円を出資すると、札幌大球のニシン漬け(200グラム×5パック)が送られてくる。札幌市を中心にお好み焼き店を展開する「風月」は11月2日から期間限定で材料に札幌大球を使用する。

 

札幌大球は栽培期間が長く糖分を多くため込むため甘みが強い。また、肉厚でやわらかい食感も特徴。地域の伝統野菜を残したいという熱い思いの人たちにより復活した札幌大球。味も良く見た目のインパクトも強いため、再び札幌の伝統野菜として脚光を浴びる日が来るかも知れない。

 

 

参考URL

札幌伝統野菜:国内最大級おいしい、キャベツ「札幌大球」-毎日新聞



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