変わる女性の農業起業 進む法人化やネット販売
農林水産省の調査によると、2014年度の女性起業数は9580件となることがわかった。12年の前回調査では9719件で、139件の減少となった。
今回調査の主なポインは以下のとおり。
起業数
女性起業数9580件(-139件)
内訳:グループ経営4641件(-270)、個別経営4939件(+131件)
(カッコ内は12年に行われた前回調査との比較)
個別経営数がグループ経営数を初めて逆転した。
法人
9580件のうち法人数は1009件。前回よりも179件増加している。
年齢層
・グループ経営:平均60歳以上の経営体は74.5%。高齢層の比率が高くなっている。
・個別経営:平均60歳以上の経営体は56.8%。39歳以下の若年層が165件と、前回よりも29件増加している。
売上
・グループ経営:売上金額5,000万円以上の経営体が増加。
・個別経営:売上金額1,000万円以上の経営体が増加。
全体的に売上が拡大。売上1億円以上の経営体は130件で全体の1.4%
活動内容
トップ3は食品加工73.6%、直売所などの流通・販売に関する取組70.1%、農業生産24.8%。
インターネットでの販売が92件(前回調査比で123%)と増加を見せた。
全体の起業数は減っても、インターネット販売の増加など活動内容に変化が見られる。ネット販売の増加について、日本経済新聞は以下のように報じている。
農業に従事する女性が手掛ける農産物のインターネット販売が伸びている。農林水産省の調査によると、2014年度の件数は490件と12年度より23%伸びた。野菜や生花など、女性の視点を生かした作物づくりとネットの組み合わせへの支持が広がっている。
(日本経済新聞「農業女子、ネット販売で新風 2年で2割増」より引用)