農家の栽培ノウハウを知的財産として保護 新規就農者などへ提供し生産支援

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農家の栽培技術を知的財産として保護する動きが進んでいると東京新聞が報じた。権利保護の指針を策定したのは農水省と慶應大学。生産者の技術を適切に保護して収益を確保し、新たなビジネスモデルを目指す。

 

これまで、熟練した農家が持つ農産物の栽培ノウハウは共有が難しかった。しかし、近年のICT技術の発展により、温度、水質管理、施肥、防除の回数や時期などをデータ化することが可能になった。それらのデータを他の農家に提供するサービスも数多く始まっている。今回の指針では農家が持つ栽培ノウハウ「新しい知的財産」と定義して、それらを提供する農家が正当な対価を得られるようにする。

 

新しいビジネスの図式は、農家が栽培ノウハウを事業者に提供して対価を得る。ノウハウのデータを蓄積した事業者は、新規就農者などにデータを有償で提供する仕組みだ。農家のもとに入る対価は、データ利用者の売り上げの一定割合とする方式や、一定期間の定額とする方式などが想定されている。

 

1606 29 _1東京新聞「農家の栽培技術を「知的財産」保護 データ化で生産支援」より引用

 

その一方、過度な保護により事業の普及が妨げられない制度も求められる。農家が権利を知的財産として保護する場合、栽培ノウハウを「営業秘密」と位置付け、文書によって特定する必要がある。また、競合や海外への情報流出を制限したい場合は、データの提供範囲を明確にするなどの対応が必要だ。



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