静岡に農業用水を利用した2ヶ所の小水力発電所が完成 一般家庭約600戸分の電気量を発電し、土地改良区の体質を強化

農業メディア「AgriFood」の最新記事を購読しよう
line_addfriens_banner

 

静岡県に農業用水を活用した2ヶ所の小水力発電所が完成した。2ヶ所で年間約200万kWhを発電し、一般家庭約600戸分の年間消費電力量を賄える計算になる。

 

新たに建設されたのは「西方発電所」と「伊達方発電所」。大井川右岸地域の3512haを潤す大井川用水を活用している。ともに水中タービン水車により発電する。県営の小水力発電所としてはじめて事業化されている。

 

現在大井川用水地区では水稲、イチゴ、トマト、トルコキキョウなどの他、裏作でのレタス栽培などが行われている。

 

新しいビットマップ イメージ(画像:農業農村整備情報総合センター資料

 

新電力ネットによると、水力発電での電力収益は水利施設の光熱費や点検・補修費などに充てられるという。それにより、農業用水を管理する土地改良区の体質強化につながり、地域農業のさらなる発展に寄与することを目的としている。

 

なお、同じ大井川用水を活用した小水力発電では、2013年から稼働している国営の伊太発電所がある。こちらは、年間約430万kWhの発電量で一般家庭約1200戸分の年間消費電力量を賄っている。また、年間約2.2千トンのCO2削減効果(約16万本の杉が吸収する量)も見込める。



3255