塩害に負けない大豆が開発可能に 耐塩性の「Ncl遺伝子」を発見

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国際農林水産業研究センターは、北海道大学、東北大学などとともに、塩害に負けない大豆の遺伝子「Ncl遺伝子」を発見した。世界の多くの地域で大豆の安定的な生産ができるようになると期待される。

 

「Ncl遺伝子」は「FT-Abyara」というブラジルの大豆品種の中から発された。特徴は以下のとおり。

・畑が塩害を受けても高い収量を維持できる。

・従来の交配方法で、既存の大豆品種に導入できる。そのため、効率的に耐塩性の大豆品種が開発できる。

 
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プレスリリースより引用

 
大豆は世界各地で広く消費されており、2014年の世界の消費量は3億トンに及ぶ。2000年には1.7億トンだったけれど、この十数年で大きく増加している。栄養価も高く、世界の植物油供給量の約3割、 高タンパク質飼料供給量の約7割を担っている。

 

これまで大豆は、稲やトウモロコシなどと比べると生産性が低かった。塩害の他にも、干ばつや低温などの被害にも弱かった。国際農林水産業研究センターは中国、インド、インドネシアなどの研究機関と共同で塩害に強い大豆の品種開発に取り組む。

 

 

参考URL

塩害に負けない大豆の遺伝子を発見-分子育種により耐塩性大豆品種の開発が可能に-

 



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