未来の「管理者層」人材の採用が、農家成長の鍵 熊本県・花の島の「宮川洋蘭」の成長を支える人材採用・育成

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熊本県南西部の戸馳島、通称「花の島」で、胡蝶蘭経営を行うのが㈲宮川洋蘭だ。鉢・苗植え含め年間約300品種の洋蘭を生産し、「ボトルフラワー」に加工品の直接販売も手掛ける。ここ数年で軌道に乗り始めたボトルフラワー事業を軸の一つとして、さらなる拡大を図ると代表の宮川将人さんは語る。今回は、こんな新しい発想による農業経営・規模拡大を図る中での、人の採用と育成の課題を宮川社長に伺った。

 

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経営者と作業者の間をつなぐ「管理者層」の人材

 

編集部石田(以下、石田):若手の社員さんが本当に多いですね。

宮川将人氏(以下、宮川):以前は全てパートさんのみで、若手社員の採用は当然考えたことがありませんでした。ですが、作業者と経営者の間に立って話すことが出来る人材が重要だと思い始めました。周年出荷を意識し始め、それに伴って安定雇用も出来るのではと考え始めていた時期です。

石田:周年出荷と安定雇用は、花に限らず農家皆さんの課題だといえます。

宮川:季節をずらしたり、加工したりすることを考え、数年前からボトルフラワーの開発と販売を始めていたところです。試行錯誤の連続でしたが、少しずつ軌道に乗り人手も足りなくなったため、未来の「管理者層」になり得る良い人材を採用したいと本格的に考え始めました。

 

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転機となったのは、2013年4月、農業求人サイト「農家のおしごとナビ」が開催する説明会に参加したことです。そこで出会ったのが、現在の社員の1人。初めての社員とコミュニケーションを取る中で僕は大きく変わったし、お互い良い経験を積んでいると思います。もちろん良いことばかりでなく、難しいこと、つらいこともお互いあるでしょう。でも、今も活躍しながら着々と育っており、社員の大切さを感じています。

 

 

「農家のおしごとナビ」から30名以上の応募

 

石田:一人目の出会いは、本当に大きかったんですね。

宮川:その後も「農家のおしごとナビ」経由で社員採用をつづけ、今では女性4名、男性3名の計7名の社員が働いています。

石田:一人目の正社員募集、ハードルが高かったかと思います。

宮川:正直不安でした。ただ、募集開始当初、社長とスタッフの方が取材しに直接会いに来てくれて。その後も、細かく連絡はくれるし、文章の改善提案もしてくれる。寮から海が見えるから、「月1万円で、オーシャンビューの寮あり!」と書いてもらった時には、身の回りの強みや良さって自分では気づいていないんだなぁと思い知らされました。応募者を集めるには、外の人の目線がとても大事だということにも気付かされました。

他にも農業求人サイトはありますが、おしごとナビさんの掲載後フォローには特に本気度を感じました。結果、応募数も30名以上に。

友人農家から聞かれる度に「おしごとナビがいいよ!」と薦め、今では5社以上がおしごとナビさんのお世話になっています。

 

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代表として・地域リーダーとして挑戦し続け、地域に貢献する

 

インタビュー中、一貫して感じたのは、宮川氏の「挑戦」の姿勢だった。新商品開発や人材育成への新たな取り組みのみならず、獣害対策等の地域活動に力を注ぐことが、宮川氏、ひいては宮川洋蘭の成長や魅力、周囲からの信頼につながっていると感じた。

今の目標は、「現在30人の雇用を8年以内に100人に増やし戸馳島の活性化につなげる」こと。それに伴って、売上も現在の3億円から、10億円を目指すという。実現すれば、皆宮川洋蘭で働きたがり、より雇用を生み、より地域に役立つことができる。今後も、宮川洋蘭の挑戦・成長に注目しておきたい。

 

 

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一人目の社員を採用したい、未来の管理者層を採用したいという方は、気軽にお問い合わせしてみてはいかがでしょうか。

 

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