神戸市が空き家バンクを開始 都市と隣接した農村への移住を促進
神戸市が農村への移住を促進させるため、空き家バンクを開始した。神戸市は北区と西区を中心に農村地域が広がり、都市部と農村部の距離が近い。市は、都市部と農村部が隣接した神戸ならではの暮らしを「神戸・里山暮らし」と名付けて、広くPRしたい意向だ。
神戸市の田園風景(画像:神戸・里山暮らしのすすめ)
市は「神戸・里山暮らしのすすめ」というWebサイトを5月に開設。空き家バンクに登録された空き家情報や、移住のための相談会などのイベント情報が記載されている。空き家バンクのページでは、物件の外観写真、おおよその住所、築年数や面積、設備の詳細が記載されている。賃貸料、売買料は応相談となっている物件が多い。空き家バンクに登録を希望する物件所有者は「空家バンク登録申込書」を提出する。なお、バンクへの登録を希望しなくても、コーディネーターを通して移住希望者に物件を紹介することもできる。
また、移住についてのさまざまな相談に乗る「農村定住促進コーディネーター」を配置して、空き家の情報収集や移住後のフォローも行う。移住希望者を対象にした専用のダイヤルを設けており、無料で相談をすることができる。
神戸市は本年度から、空き家バンクへの登録などを条件に、不要な家財の処分や建物の修繕への補助事業を始めた。久元喜造市長は「これまで神戸市が政策展開してこなかった分野だが、かやぶき民家が残るなど魅力ある農村の一面を発信していきたい」と話す。
(神戸新聞NEXT「神戸市が空き家バンク 農村地域への移住促進」より引用)
総務省の調べによると2013年の空き家数は820万戸。総住宅数6063万戸のうち、13.5%を空き家が占めており過去最高の割合となった。