障がい者の雇用を創造し地域農業を振興する、農業後継者研修施設「大谷いちご倶楽部」
障がい者を雇用してイチゴを生産する農業後継者研修施設「大谷いちご倶楽部」が栃木県宇都宮市にオープンした。施設の整備には、福祉農園の職員育成や普及活動を支援する福祉農園補助金を利用している。
施設を開設したのは、障がい者の就職支援事業を手がけるCDPフロンティア。就労までの教育から実習、就労後のフォローまでを一貫して行う就労職支援センターや、シイタケを栽培する「さくらきのこ倶楽部」も運営している。農作業以外にも工場作業や事務作業の請負も行っている。「大谷いちご倶楽部」では地域の高齢者も収穫期には雇用するなど、積極的な地域雇用を進める。
スタッフは5人で、うち3人が障害者。現在も障害のある就労希望者を募集中。また収穫最盛期には地域の高齢者も雇用し、作業に当たってもらう予定だ。
(下野新聞「SOON」の記事より引用)
大谷いちご倶楽部は耕作放棄地を活用している。鉄骨ビニールハウス1棟とビニールハウス4棟を整備。整備費4,200万円のうち、農水省からハウス等建設費と普及啓発費合わせて1,200万円、市からも耕作放棄地再生利用交付金として約1,050万円の補助を受けた。
鉄骨ハウスでイチゴの親株、他の4棟で子苗を栽培する。苗床には苗の根元付近を冷やすクラウン冷却システム(大谷石採掘跡の地下冷水を利用)を備えている。輸入物に頼る夏から秋にもイチゴを収穫して、周年出荷による地域農業の振興も見込む。