ジビエ振興に期待 害獣をその場で解体する「移動解体処理車」開発中

農業メディア「AgriFood」の最新記事を購読しよう
line_addfriens_banner

top_160313

 

狩猟したニホンジカやイノシシなどをその場でさばける「移動解体処理車」が開発されていると毎日新聞が報じた。手がけているのはレストラン経営者らが作るNPO法人「日本ジビエ振興協議会」。

 

2014年度の鳥獣による被害は191億円。被害の大きいシカとイノシシは年間40万頭以上を捕獲しているが歯止めはかかっていない。また、ハンターの高齢化、収入の確保が難しいことから若手の参入も少ないのが課題だ。

 

シカやイノシシを狩猟したその場で解体できれば、食肉としての利用拡大が期待できる。農水省は鳥獣対策の交付金による解体車の購入費への補助を検討しているという。

 

レストランや企業、自治体関係者らが作るNPO法人「日本ジビエ振興協議会」(埼玉県)が大手自動車メーカーなどと、捕獲現場まで移動できる解体処理車の開発に着手した。2トントラックを改造して車内に冷蔵室や作業室を設け、シカであれば一度に最大5頭程度の処理ができる。保健所の営業許可を得たうえで、今年5月に初号車が完成する見通しという。
(「速さ命」テキパキさばく「移動解体処理車」より引用)。

 

 

和歌山ではジビエ給食も登場

 

和歌山県古座川町内の小中学校では、シカやイノシシの肉を使用した「ジビエ」料理を求職で提供している。産経WESTの記事によると、同町の食肉加工施設が15年5月に稼働したことをきっかけに、ジビエ給食を企画したという。

 

16年の1月にはじまり、毎月1回のシカ肉を使ったジビエバーガーが好評。今後もジビエ給食は継続される予定。

 

都市部ではジビエ料理を提供する飲食店が増加している。鳥獣外対策としてのジビエ振興は今後も各地で見られそうだ。



5932