諫早湾のイメージ改善と、障がい者雇用を進めるマツオファームの農福連携

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諫早湾の干拓地でにんじんや大根を栽培するマツオファームは、積極的に障がい者を雇用している。主に担当してもらう作業は収穫や皮むきなど。畑作業が難しい車いすの人でも机の上での作業は問題なく行うことができ、新しい雇用を生み出している。

 

 

丁寧な仕事で野菜の一次加工を担当

 

マツオファームは約30ヘクタールの農地で年間約10種類の野菜を栽培している。そこに2014年の秋から障害者の就労を支援する事業所「キャッチアップインサポート」の障がい者が平日に数人ずつ通いっている。

 

多い日は20人ほどが通い、主に皮むきなど野菜の一次加工を手がけている。最近はパック野菜など単身世帯向けの商品がスーパーの棚を占めている。加工することで形が不揃いの野菜でも無駄にすることなく使えるメリットがある。

 

障がい者には野菜の一次加工だけでなく、直売所のスタッフとしても働いてもらっている。多くのお客さんと直に接してコミュニケーションを取ることは、障がい者にとってもプラスになるという。15年の最後の出荷日には皮をむいたダイコン、ニンジンをそれぞれ1.2トン出荷した。

 

 

干拓のイメージ改善を狙って

 

諫早湾といえば、潮受け堤防の開門を進めるか否かという問題が取り上げられている。マツオファームが農福連携を進める理由の1つに、諫早湾のイメージ改善がある。また、地元の人にも干拓地で作られた野菜を知ってもらいたいという思いがある。

 

各地で広まりつつある農福連携。成功させるためにはビジネスとして成立して、継続できる運営が求められている。

 

 

参考URL

長崎新聞ホームページ:【県内トピックス】”農福連携”の新たな形

長崎新聞ホームページ:【県内トピックス】干拓で「農福連携」の行方



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