福井県立大学と種苗会社「福井シード」 かに殻の成分から有機栽培向け植物活力剤を開発

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越前がにの産地、福井県。ここで、かに殻の成分から作る植物活力剤を有機栽培に活かす研究が行われている。活力剤により免疫力が向上し、根の張りも強くなり、粒が大きくなるなどの効果が確認できた。化学肥料を減らす有機農業に役立つと期待されている。

 

かに殻を肥料とする農法にヒントを得て、福井県立大学と種苗会社「福井シード」が共同で研究を進めている。2014年に植物活力剤「植物剛健」を開発。16年の春からはカタログやインターネットを通じて全国販売をはじめる。

 

 

化学肥料を減らして、収量もUP

 

活力剤の主原料は、かに殻に含まれる「キチン」という多糖成分。カビの細胞壁と同じ成分で、植物病原菌に対しても効果がある。実際に使用した県内の農家は、くず米が少なく、苗の色が濃くなったという。肥料も1割ほど削減できた。

 

活力剤を使用する前は1000粒の平均が23グラムだったが、使用後は25.2グラムまで収量が増えた。窒素肥料は使いすぎるとタンパク質が増え食味が下がるが、かに殻の活性剤にそのようなデメリットはない。その他、トマトの実やペチュニアの花にも効果が確認できた。

 

 

参考URL

有機農業に効果、カニ殻で植物活性剤 県立大教授ら開発-中日新聞



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