JICAがアフガニスタンの灌漑整備に14億8,700万円の支援
国際協力機構(JICA)は、国際連合食糧農業機関(FAO)と連携して、アフガニスタンに無償の資金援助を行う。援助の限度額は14億8,700万円。アフガニスタンの6県において、灌漑施設の改修や、農業灌漑牧畜省職員の能力向上について支援する。
アフガニスタンにおける農業の状況は以下のとおり。
・農村部人口
全人口の約8割。全世帯の半数以上が農業に従事している。
・GDPの割合
GDPの約3割、正規輸出品の約8割を占める基幹産業
・耕作可能地
約961万ヘクタール。
・灌漑面積
約209万ヘクタール。
20年以上に及ぶ内戦により、灌漑施設などの農業インフラは大きく損害を受けた。灌漑設備の改修、維持と管理を行う技術者の育成が求められている。
米とジャガイモの生産量を向上させる
アフガニスタンでは米は第二の主要穀物である。日本よりも国土が1.7倍広い同国での米生産量は年間約46万トンで、周辺国から年16万トンを輸入している。
人口増加により今後は米の需要拡大が見込まれている。しかしながら、米生産を拡大するための行政による支援や、技術開発の体制は遅れている。また、第三の主食であるジャガイモについても周辺のパキスタンやイランに比べて低い。
支援事業では灌漑施設7,000ヘクタールを改修して、新たに2,000ヘクタールの灌漑施設を整備する。これにより、約9,000世帯の生産性が上がると期待されている。灌漑施設の整備による米の反収増加、ジャガイモの優良品種の普及を図りアフガニスタンの農業生産性向上を目指す。
参考URL
アフガニスタン向け無償資金贈与契約の締結:国際連合食糧農業機関(FAO)と連携して同国の農業生産性の向上を支援