臨時で人手が必要な農家と、農作業を学んだ”農業ヘルパー”をマッチングする「ファームヘルプ」がリリース
農繁期に質の高い人材を必要な人数、必要な日数だけ確保できる。そんなサービスを、日本最大の市民農園「シェア畑」を運営するアグリメディアと、農業求人サイト「あぐりナビ.com」を運営するアグリ・コミュニティが開始する。
新しい農業の担い手を育成し、農家を応援する「ファームヘルプ」は8月28よりスタートしたサービス。就農希望者やアクティブシニアなど、農業に興味のある人に「研修」と「実地経験(業務)」を習得させて、短期間だけ人材がほしい農家にファームヘルパーとして紹介する仕組みだ。
ファームヘルパー希望者はまず説明会に参加して、その後、4日間の研修(座学1日、ほ場研修3日を予定)を受けて、実地経験として農家の現場で仕事を学んでいく。研修メニューは、農家の仕事内容の紹介と栽培工程の講義からはじまり、畑で実際に除草や収穫などの農作業実習に入る。農作業に必要な道具、資材、農機具の使用法を一通り学び、農業に必要な能力を身につける。雇用のミスマッチを防ぐため、研修生の適正判断と希望業務をヒアリングした上で、受け入 れ先の農家が決められる。
農家は本当に人手が必要なときや、時間ではなく作業量でオーダーしたいときなどに臨時の人材が確保できる。ファームヘルパーは仕事の期間を選ぶことができ、週末だけ農業に従事するなどいろいろなケースで農業を学べる。想定しているファームヘルパーは農業に興味のある主婦やアクティブシニア、週末に農業を学ぶ就農希望者、農業で就労を目指す障がい者など。
研修農場は千葉県の松戸市。除草、畝作り、収穫、選別、パッキングなど一連の農作業を学ぶ。「ファームヘルプ」を通じて、就農希望者の増加、高齢者や若年層、障がい者の雇用創出、農家の生産性向上や規模拡大などを見込んでいる。
首都圏を中心に事業をスタートして、初年度の登録者500名、農家からの受託200件、売上6000万円を目指す。趣味でも就農でもない、新しい農との接し方を提供するサービスとして「ファームヘルプ」の今後に注目したい。