日本企業がブータンで有機キノコを栽培 事業化に向けて現地で技術指導中
シイタケなどの有機栽培を手がける日本企業が、ブータンでシイタケやキクラゲの栽培をはじめる。準備をすすめるのは、岐阜県のハルカインターナショナル。ブータン国営企業と合弁会社設立に向けて動いている。
同社は、2014年からブータンで有機キノコの栽培技術の指導をはじめている。同国は環境保全に力を入れており、当時シイタケの自給率が10%だった。そこで、13年に環境に優しいシイタケ栽培を在東京ブータン王国名誉総領事館に提案。
今年3月、 ブータンの首相や農林大臣とブータンで会い、 循環型のシイタケ栽培を説明し、 受け入れられた。 国際協力機構 (JICA) が小規模農家の生活向上のための事業として採択し、 約5000万円を補助。 現地のモデル農場で来年1月から、 日本から持ち込んだ菌床で栽培。 3月からは現地で菌床を製造しキノコを栽培する。
(丹波新聞「ブータンで椎茸栽培指導 自然農法を世界へ テクノワークささみ農場ら」より引用)
4月には、ブータン国営企業との間で、合弁会社設立に向けた意向書に署名。今後、現地の農家に技術指導を行い、将来はブータン産有機キノコを日本や欧州に輸出する考えだと時事ドットコムは報じている。ブータンではインド産キノコの安全性への懸念が強く、有機キノコは通常の1.3~2倍の価格で売れる見通しだという。
まずは、ブータン農業生産者を日本に招き技術を指導する。本格的な栽培は1年ほど先で、ブータン産のシイタケを日本や欧州でも販売する予定だ。