地域の農業の今が見られる「RESAS(リーサス)」
内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局が提供する地域経済分析システム「RESAS(リーサス)」。今年の4月から運用がはじまったRESASは、産業構造や観光地の情報を確認できる誰でも使用可能なシステム。9月に「農林水産業マップ」が新しく追加され、地域の農業の実態をつかめる3つの機能が使えるようになった。
新しく加わった「農林水産業マップ」の機能は以下の3つ。
農業花火図
稲作、露地野菜、果樹類といった分類で地域の販売金額が確認できる。年度や都道府県・市区町村ごとの表示もでき、他の自治体との比較も可能。また、日本全国の主要作物をマップ上で確認できる。
長野県松本市の販売金額とその内訳。
長野県と熊本県の、販売金額比較。それぞれの強み、特徴がよく分かる
よく知らないあの地域の、市町村別の主要作物も簡単に分かる
農産物販売金額
農産物の販売額や、農協、卸売市場、小売業者などの出荷先別の販売額が確認できる。年度や都道府県・市区町村ごとの表示もでき、他の自治体との比較も可能。
茨城県水戸市の、出荷先別販売金額の移り変わり(2005年→2010年)
農地分析
「経営耕地面積(総面積)」「経営耕地面積(1経営体あたり)」「経営耕地面積10ha以上の経営体の割合」「農地流動化率」「耕作放棄地率」の5つを確認できる。年度や都道府県・市区町村ごとの表示もでき、他の自治体との比較も可能。
農地流動化率の県別比較。石川県、富山県、滋賀県は非常に高いことが分かる。
各地の農林水産業、産業、観光地の情報を手軽に確認できるRESASは、無料のうえに登録不要。グラフもきれいに色分けされ見やすいので、活用しない手はない。
今後もアップデートは行われる予定で、12月中旬には「医療福祉、地域資金循環など」の情報が加わる予定。なお、RESASはグーグルのブラウザ「クローム」でのみ閲覧できるので、持っていない方はダウンロードする必要がある。
参考URL
地方創生の武器「RESAS」が機能拡充、農業や特許の分析も可能に-新・公民連携最前線 PPPまちづくり