<台風10号>生活基盤 いまだ戻らず
台風10号豪雨の被害が甚大だった岩手県岩泉町の山間部では、長期の断水が続くなどライフラインの完全復旧に時間がかかっている。被災から1カ月がたったものの、戻らない日常に住民のストレスは限界に達している。
町などによると、30日現在、断水は計247戸に上り、給水車を巡回させている。停電は26戸までに減少した。全世帯の約5分の1の1000戸で固定電話が不通となっている。
集落を大量の土砂が襲った乙茂地区の農業熊谷スワさん(77)は毎日、土砂崩れを起こした沢沿いの坂道を上った先の湧き水のくみ場まで、ペットボトルを満載した一輪車で通う。(続きを読む)