農業市場へ参入する計測器メーカー
12月2日~4日、東京ビッグサイトで開催された「システム コントロール フェア 2015/計測展 2015 TOKYO」では、農業に進出する企業が複数社見られた。
施設栽培用の計測システムで東北支援
電気計測機器の製造・販売を手がけるチノーは、施設栽培用の観測システムを開発した。温度、湿度、CO2濃度、日射量などをパソコンやスマートフォンで確認できるようにして、ハウス環境の見える化を実現。他社製品と異なり、クラウド上のネットワークを使用しない点が特徴。
同社は東北支援の一環として、土壌汚染の影響がない植物工場の検証を進めている。2013年に建設した山形の植物栽培実証ハウスで、温度、湿度、日射量、二酸化炭素やなどのデータを収集。最適な味や収穫量を実現するためのノウハウを蓄積している。
これからも進む異業種からの農業参入
京都の堀場製作所も植物工場用のセンサーを各種開発している。酸素、二酸化炭素、葉温、養液中のpH値、細菌、気流などを測定できる。自動車計測や半導体計測など、多様な分野の計測で培った技術で農業に参入をする。
家電、IT、小売りを筆頭に異業種からの参入が相次ぐ農業。高齢化や後継者不足、TPPの締結など不安要素は多いものの、それだけ成長産業として期待されているともいえる。
参考URL
計測器メーカーが相次ぎ農業市場へ-日経テクノロジーオンライン