豊洲市場の整備、廃棄食品の流通問題、バイオマス活用…etc 食に関する政策を話し合う農水省の食料産業部会が開催

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農水省で開かれている食料産業部会。TPPや年次予算、食品リサイクル制度など食に関するさまざまな話し合いや報告が行われる場で、年に2~3回ほど開催されている。2015年度は3回開かれており、直近の3月25日の部会で取り上げられたトピックを紹介する。

 

 

豊洲市場の整備

 

豊洲市場こと「東京都中央卸売市場豊洲市場」は11月7日の開場に向けて、現在整備が進んでいる。中央区晴海と江東区有明に挟まされた場所に位置し、ゆりかもめの「市場前」、「新豊洲」駅が最寄りとなる。

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(画像:農水省「豊洲市場の整備について」)

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(画像:農水省「豊洲市場の整備について」)

 

各棟3~5階の青果棟、水産仲卸売場棟、水産卸売場棟からなっており、敷地面積は354,953㎡。約35.5ヘクタールの広大な敷地。作業環境、食の安全、環境に配慮した以下の特徴を備えている。

・効率的な物流のための広い荷捌きスペース

・食の安全に配慮したコールドチェーン対応の閉鎖型施設

・太陽光発電の導入による自然エネルギーの利用

・屋上緑化等によるヒートアイランド対策

 

心配される土壌汚染対策については、ガス工場操業地盤面から下2メートルまでの土壌をすべて入れ替え、その上に2.5メートルの盛土をする。汚染土壌はすべて掘削除去して、地下水は環境基準以下に浄化をする。加えて、遮水壁や液状化対策などの対策を施すという。

 

 

廃棄食品の不正流通について

 

今年の1月に産廃業者のダイコーが廃棄食品を転売していた事件を受けて、不正流通への対策を発表した。

 1.電子マニフェストの機能強化

不正を検知する情報処理システムの導入等を検討

 

2.廃棄物処理業者の透明性と信頼性の強化

行政による廃棄物処理業者への監視体制の強化

適正処理の強化と人材育成

 

3.排出事業者による転売防止対策の強化

食品事業者が取り組むべき措置の指針の見直し

食品関連事業者への要請やガイドラインの策定

 

(農水省「廃棄食品の不正流通に関する今後の対策」より引用)

 

上記は現時点で対応可能な対策を取りまとめたものであり、今後は必要に応じてさらなる対応を検討している。

 

 

バイオマス活用推進基本計画の見直し

 

バイオマス活用推進基本計画は5年ごとに見直しをして、必要があれば変更すると決められている。現行の基本計画は2010年に策定されたものだが、バイオマス推進の取組は順調であるため現行計画を進めていく。

 

今後は固定価格買取制度による売電だけに頼らない、利益が地域に還元されるバイオマス事業の仕組みを推進する。また、バイオマスは熱利用もできるため、化石燃料代わりの資源としても期待されている。バイオマス製造・変換技術の高度化や高効率化、低コスト化などを進め、実用化につながる研究開発を加速化させる。

 

 

その他、 「食と農の景勝地」についてや、 海外における「日本料理の調理技能の認定」などについての報告も行われた。当日の議事録と、過去の食料産業部会の資料も公開されている。



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