汚泥を原料とした肥料を特殊肥料として販売 農水省が回収を指導
肥料メーカーの北海道有機農材が普通肥料の登録を受けずに汚泥を原料とした肥料を生産したことで、農林水産省の指導を受けていた。なお、回収した肥料を分析したところ、含有許容量を超える有害な重金属は検出されなかった。
農林水産消費安全技術センターが今年の2月26日から3月1日にかけて、同社に立ち入り検査を実施。その結果、特殊肥料として北海道知事に届出を行い生産・販売していた堆肥に、汚泥が使用されていることが判明した。問題となった肥料は2010年1月から2016年2月26日の期間に生産されたもの。
汚泥を原料とした肥料を生産・販売する場合は、特殊肥料としてではなく、普通肥料として、法第4条第1項に基づく農林水産大臣の登録を受ける義務等があることから、同社が登録を受けずに当該肥料を生産・販売していたことは、法に違反します。(中略)汚泥を原料とした肥料については、農林水産大臣が、含有を許される有害成分(ひ素、カドミウム、水銀、ニッケル、クロム及び鉛)の最大量を定めています。
(農林水産省「北海道有機農材株式会社による無登録肥料の生産・販売について」より引用)
具体的な銘柄は以下の10種類。
「スーパーアニマル」、「アニマルDX」、「アニマックス」、「根菜専科」、「花卉専科」、「ビート専科」、「長いも専科」、「じゃがいも専科」、「玉ねぎ専科」、「バケイトン」
農水省は北海道有機農材に対し、上記の10銘柄の肥料を回収するよう指導した。同省によると、含有許容量を超える有害成分は検出されなかったため、栽培した農産物の安全性に問題はないという。