昨年比で2.3倍の成長 拡大を続ける機能性表示食品マーケット
2016年の機能性表示食品市場は、昨年の2倍以上である699億円になるという予測を富士経済が公表した。機能性食品とは、「脂肪の吸収を抑える」など健康の維持や増進が期待できる機能性をパッケージなどに表示できる食品のこと。15年4月から受付がはじまり、既に275件の届け出がある。
急成長が見られる機能性表示食品のマーケット
富士経済の予測によると、機能性表示食品市場は、2015年の303億円から、2016年には699億円と1年で約2.3倍に拡大する。
※1 2015年11月末までに発売された商品を対象とする。(富士経済のデータを元に作成)
機能性表示食品のマーケットが成長しつつある理由として、「特定保健用食品(トクホ)」や「栄養機能食品」と違って、安全性や機能性の科学的根拠を消費者庁に届け出るだけでよいという手軽さが挙げられる。スピーディに商品化できるため、トクホから機能性表示食品にシフトする企業もある。そのため、トクホの16年市場は若干のマイナスが予測される。
また、科学的根拠に基づいて、具体的な機能をパッケージや広告に記載できる点も企業にとって大きなメリットだ。
機能性表示食品の最大のメリットは、従来の成分からイメージされる効能訴求ではなく、エビデンス(科学的根拠)に基づいて具体的な機能性を商品パッケージや広告媒体に記載できることであり、H・B(Healthy Beauty)フーズの領域においては有力な訴求ポイントとなっている。
(富士経済「H・Bフーズ市場に大きな変革をもたらす機能性表示別食品国内市場を調査」より引用。“()”内は編集部追記)
健康志向の進む現代において、機能性表示食品は成長の期待できるマーケットとして関心が寄せられている。