スマート農業の研究を本格化させる神奈川県
農家一戸あたりの農地面積は全国平均で1.82ヘクタール。それに対して神奈川県は半分以下の0.73ヘクタール。そんな状況下でも収量、技術力を伸ばすため、神奈川県は来年から本格的にスマート農業の研究を開始する。
県内の先進農家を参考にICTを導入
平塚市の農業技術センターにICTでトマトの栽培環境を制御するハウスを新設した。試験栽培を重ねて収穫量を上げる方法を分析して、スマート農業を普及させる。
県が参考にするのは、藤沢市の井出トマト農園。同農園は7棟の温室(計1ヘクタール)で気温や湿度などを制御してトマトを栽培している。生産者が常駐していなくても、ICTで環境を管理して高品質のトマトを確実に作りだす。
ハウス内のセンサーが気温、湿度、二酸化炭素、日照量などを計測。自動で暖房やCO2発生装置が作動して最適な環境を保つ。水や肥料も自動で追加され、天候に左右されず病害の不安も少ないトマト栽培ができる。売り上げも8年前の2.6倍、1億3,000万円に届く勢いだ。
県は8月に「かながわスマート農業普及推進研究会」を設置。2016年の3月には4,500万円の予算で2棟のハウスを作り、2年間の研究を進める。
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