種子繁殖型のイチゴ新品種「よつぼし」が登場 マニュアルも発表
2014年の7月に生まれたイチゴの新品種「よつぼし」は、育苗が不要で種子から育てられる。開発は三重県、香川県、千葉県と九州沖縄農業研究センターが共同で行った。作業の省力化が進み、規模拡大につながると期待が寄せられている。
よつぼしは種子から育てられるため、育苗のためのスペースや作業が不要になる。病害虫も少なく、高い増殖率が見込めるのもメリット。5月に播種して、9月に定植。11月には収穫ができる。播種から発芽させるには温度管理などが必要となる。
セル苗から栽培するためのマニュアルを発表
12月14日にはイチゴ種子繁殖型品種研究コンソーシアムが、よつぼしをセル苗から栽培する方法をマニュアルとして発表した。
マニュアルは
「7月にセル苗を鉢上げ→農家が二次育苗→花芽分化後の9月に定植する場合」
と
「7月下旬~8月にセル苗を購入→本圃に定植→花芽分化させる場合」
をメインに作られている。それぞれ長日処理の有無、雨よけのない場合などを想定した計5パターン。セル苗を本圃に植えるケースでは、親株の管理やランナー取り、防除が不要となる。
よつぼしのセル苗は2016年7月からの販売を予定している。販売するのは三好アグリテック、バイオ・ユー、三重興農社の3社。5月に播種して、11~12月から収穫できる。10アールあたりの収量は4トン以上を見込んでいる。
参考URL
登場!ニュータイプのイチゴ品種種子繁殖型品種「よつぼし」(PDF)