町全体が農地 九州最大の広域農場が誕生
熊本県の嘉島町に477ヘクタールの「かしま広域農場(仮称)」が発足する。農地集積バンクを活用した同農場は町全体をカバーする広さで、九州最大の面積となる。6つの集落営農組織から構成され、394人の農家が1人1票の決定権を持つ農事組合法人の形をとる。
かしま広域農場は水稲、麦、大豆を主力に栽培。広大な面積を活かして以下の実現に取り組んでいく。
・大規模農業による生産コストの削減
・米や麦の高品質生産の実現
・ブロックローテーションの大豆団地化
・農業機械を共有して経費削減
・認定農業者と共存して、地域農業の維持と発展
熊本県には同様の広域農場を6つの地区で7法人設立させる計画がある。かしま広域農場は5件目となる。嘉島町は大豆の集団転作で、早くからブロックローテーションに取り組んできた。特別栽培による良食味米、高品質の麦の栽培に力を入れる。大豆は県内一の10アール収量を確保してきた。
同県の蒲島知事は「TPPという難局を乗り切る上で全国的にも朗報だ」と述べている。コスト削減、経営の効率化をはじめ、メリットの期待される大規模化。各地の大規模化の動きには注目していきたい。
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