乾燥深刻 湿原消滅の危機/青森・つがる

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学術的に価値が高い青森県つがる市車力地区のコケヤチ湿原の乾燥化が進み、存亡の危機にひんしている。かつて繁茂していた湿原植物は激減。専門家は「湿原植物の植生回復は絶望的だが、行政が本腰を入れることでわずかな希望が残っている」と対策を望む。一方、同湿原の約半分の土地を所有する青森県は既に回復は技術的に困難だ-などとして、推移を見守る方針を示す。

青森県自然環境研究会(代表・齋藤宗勝盛岡大学名誉教授)によると、同湿原の最大の価値は、海抜ゼロメートルに近い砂丘上にありながら、八甲田や尾瀬に見られる高層湿原であること。1975年に津軽国定公園が指定された際には、「国定公園の目玉」とされた。コケヤチ湿原を含む屏風山湿原池沼群は、環境省の「生物多様性の観点から重要度の高い湿地」にも選ばれている。(続きを読む)



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