人工知能を活用した除草ロボの実用化へ、17年から農水省が開発に着手

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2017年度から農水省がAI(人工知能)による除草ロボの開発を進めると日本農業新聞が報じた。除草だけでなく、収穫や包装などの軽作業もこなせるロボを実用化して、生産性を高めるのが狙いだ。

農水省は「人工知能未来農業創造プロジェクト(仮称)」を立ち上げて、AIによる農業ロボの開発に本格的に取り組んでいく。

 

目玉となるのが「農業版ルンバ」と銘打った全自動の除草機の開発だ。既に農研機構などがリモコン操縦で傾斜地でも草刈りできる機械を開発しているものの、価格が200万円と高価なことがネックになっている。これを受けて、同省は「農業現場に導入可能な価格で開発する」考えだ。

(日本農業新聞「除草ロボ実用化急ぐ AI活用 来年度から農水省事業」より引用)

 

また、せん定や摘果、収穫、包装などもこなすロボットの実用化も目指す。農場に設置した環境センサーからデータを集め、最適な水管理や防除、施肥ができる仕組みづくりも進める。その他、「熟練農家のノウハウをAIで学習してスマホなどから新規就農者へ伝える技術」、「輸送トラックの運行状況を共有して輸送コストを低減する技術」の社会実験も行う方針だという。

 

なお、農業にロボットを活用する取り組みについては、「日本再興戦略」の一環で経産省が取りまとめた「ロボット新戦略」でも言及されている。目標は、生産性の向上を狙い除草ロボットやGPS自動走行によるトラクター、アシストスーツなどを2020年までに実用化・市販化。ロボットの導入に必要な環境を整備して、農 業・農村全体の所得を今後 10 年間で倍増させる。



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