休耕田からエタノールを生み出す循環プロジェクト

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岩手県奥州市の休耕田を使ってエタノールを生産している企業がある。株式会社ファーメンステーションが取り組む「米からエタノールとエサを作る地域循環プロジェクト」はその名の通り、エタノールや飼料を活用した循環ビジネスである。

 

 

米をエタノールに変える発酵技術

 

ファーメンステーションは発酵技術によるバイオマス事業と、商品開発などのクリエイティブ事業をメインとする企業。奥州市では休耕田が増え続ける状況を変えるため、20年ほど前から地域活性活動が行われてきた。プロジェクトは2010年に奥州市の事業として本格的に実証実験が開始され、今では同社が事業を引き継いでいる。

 

プロジェクトでは、無農薬で作られた米「つぶゆたか」を発酵させてエタノールを生み出す。「つぶゆたか」は耐冷性の多収品種で、飼料用米品種やバイオエタノール用品種として期待されている。エタノールは化粧品やアロマの材料になるほか、消臭スプレーなどの商品に生まれ変わる。

 

 

もろみ粕から生まれるヒット商品

 

エタノールの製造過程で発生するもろみ粕は、発酵飼料、石けんが製造される。栄養価の高い飼料と、麹や酵母の成分が含まれた石けんは商品価値も高い。発酵飼料を食べた鳥の卵は「まっちゃんたまご」というブランド名で販売され、地元に根付いたヒット商品となった。また、石けんは東京の大手デパートや、海外でも販売されるほどの売れ筋商品となっている。

 

休耕田からブランド価値のある商品を生み出し、地域に還元していく。今年はファーメンステーションが事業を引継ぎ3年目となる。ようやく単年度での黒字化が見えてきたというが、休耕田を再生させた事例として多くのヒントがありそうだ。

 

 

参考URL

岩手発!休耕田からエタノール!ある企業が目指す地域循環型ビジネスと注目の女性起業家-マイナビニュース

株式会社ファーメンステーション 発酵技術を中心とした技術開発企業のFERMENSTATION



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